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ねこのこもりうた [随筆 猫]







ふくかぜに みをよせれば

とおいひのきおくが

てのひらにのったよ










若い頃は にゃんでも無かったようなことが・・・
この頃じゃ まるでくもの糸に絡まったように
手も足もキュウキュウとして
ひとつ出すごとに ため息ばかり。。







あの頃はよかったと
いつもいつも 頭の中で繰り返す

生きていくのが やっと やっと







でもね あの子が言うんだ・・・

あなたが そこにいてくれるだけで
あたしが 頑張れるの・・って







うんと ぅ~んと 長生きしてね・・って

あたしゃ それだけで 生きているようなもの







ご飯も喉を通りにくくなったけど
なんだか 鼻水ダラダラになっちゃって、
あの子にゴシゴシこすられたりするけれど。。







赤ん坊の頃のように
おぼつかない ヨロヨロな歩き方になったり

子供の頃のように
お父ちゃんの膝が 大好きになったり

どんどん 昔の自分に戻っていくような
不思議な感じを覚えながら

あたしは あの子の笑顔のために
そのためだけに
セイイッパイ 長生きをしよう
そう 思ったんだ







お天気のよい日には
お庭の陽だまりで







寒さが身にこたえるときには
新しく買ってもらった
フカフカのかわいいベッドの中で







遠い昔 飛びっきりの速さで走り回ったことや
高い高い棚の上に ふわりと飛び乗ったことや







上手にネズミを捕ったことなどを思い出しながら

ゆっくりと ゆっくりと
いまは にゃん生の午後の陽だまりを子守唄に
転寝をしながら 過ごしてゆこう

あの子の笑顔を 守るために・・・




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