すききらいのもと [随筆 色いろ]
いつからかわからないけど
どうしてだかわかんないけれど
あたしは あれがきらいになった
すきになった
あたしの好きなものは お蕎麦
お父さんが作ってくれる ふやき
お弁当の中に入っていた
お母さんの作ってくれた ケチャップソース味のハンバーグもどき
あたしのとっても苦手なものは
カキフライ
カキのおいしい季節になると、必ず出てくるカキフライ。
家族みんなが好きで、おいしい…って食べるけれど、
あたしは、どうしても食べられない。
ときどき、見ただけだととてもおいしそうに思えて、
箸でそっと持ち上げてみたりする。
触った瞬間は以外に好感触なんだけど、
つまんで持ち上げようとすると、あの柔らかな触感がよみがえる。
と、もうその時点で食べられなくなっちゃう。
なんだか、損をした感じなんだけど、
ものすごーく 悔しい気分なんだけど、
やっぱり どうしても 口まで運んでこられない。
なんだかなぁ~
どうしてこんなにも苦手になってしまったのか…
記憶を紐解いていくと、いつも一つの出来事に行きついてしまう。
それは・・・・
あの、みんなが大好きな給食の時間。
あの時、学校から出た給食についていたカキフライ。
真っ赤なケチャップが少しかかっていて、すっかり冷めきって、
湯気跡が衣に湿気を与え、ますますどろどろとした感じの、
あのカキフライ!!
最初に口にしたときは、そんなことも分からず、普通に箸でつまんでひと齧り。
!!!!!!!
その時の感触が・・・ あの生臭さが・・・・
いっぺんでカキフライが苦手になってしまった。
おまけに、追い打ちをかけるように、
全部食べるまでの居残りを命じられ、
ますますもって、カキフライが嫌いになっちゃったっけ…
そんな出来事が、今の今まで記憶を消してなるものかと、
脳の奥の片隅で、苦手が根っこをはっちゃった。
大人になれば、大丈夫かなぁ…と思っていたけれど、
やっぱり、駄目だったな。
考えれば、給食って大事だよね。
栄養価を考えて、おいしいものをと作ってくださってはいるのだろうけれど、
子供の口には合いにくい味って、あるものね。
できれば、ここまで苦手にならないような味・触感にしてもらえると、
子供たちの好き嫌いもなくなるのでは? と思ったのです。
でも、子供たちの触感や味の好みも、時代によって変わっていくのかも知んないから、
今のカキフライは、みんなの好物になっているのかも…なんてね。
また給食の時間に、好きなものだけを食べれるような学校もあるらしいですね。
家でも学校でも、まだ食したことのない味に出合わないで
大人になっても同じものしか食べれなくなるのでは?なんて・・・
どちらにしても、子供の頃の食事はとても大切で
とても難しいです。
上手にいろんなものを、食べれるようになって、
少しでも、好き嫌いがなくなるといいですね。
そして、健全な味覚が鍛えられるといいですね。
いつからか わかった
あれから あたしはきらいになった
だから すきになった
あしたはもっと おいしいといいたい
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ホントは美味しい筈なのに。最初の出会いは凄く大切ですね。
by stove (2014-05-14 19:37)
stoveさん、こんばんは。
ホント!
見ていて、美味しそう~と思えるからこそ、
最初の出会いが悔やまれます。
でも、いつかきっとね^^
by ゆめ乃 (2014-05-15 02:14)
お久し振りです
自分もカキフライの生臭いのが
駄目ですよ・・・
by タツ (2014-05-18 11:42)
タツさん、本当にものすっごくおひさしぶりです^^
お元気なご様子で、とてもうれしいです。
そうそう!!
カキフライって、独特のにおいがしますよねぇ~
みんなおしいそうに食べているから、食べたいような気もしますけど、
やっぱり・・・
駄目です。
たぶん、タツさんとあたしって、おんなじような感じの駄目加減何でしょうね。
お仲間がいて、よかった(笑)
by ゆめ乃 (2014-05-19 02:04)