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いのなかの [随筆 色いろ]





いのなかのかわずが
たいかいへでても
けっしておぼれないように・・・と














品物が流通する過程には、いろんな検査があるけれど、
そのものは、どんな検査を通ってきたのやら・・


いゃあ~、お前さんのところの商品はりっぱだねぇ。。
こりゃ、五ランクのうちの最上級だよ。
お前さんのところのような立派なものは、ほかじゃなかなか作れないよ。

などと、検査をする機関が誉めそやす。
ありゃまぁ・・・おらんちの製品は、そんなに立派なんだべか、
そんなら胸を張って、大きな街のお大臣さんたちにも売り込める・・っちゅうもんよ。
と、うれしそうに得意満面の顔をして大きな街のお屋敷へと・・・

いざ大きな街のお屋敷に着くと、先ずはその製品を検査に出すとのたまう。
いゃ、この品物は立派な国の機関で調べさせた所、
まずもって他に例が無いほど立派なものじゃと、御墨付きを頂いておるのじゃから、
この期に及んで、新たにそちらで検査しなくとも、大丈夫でござるぞよ。
と、おいらがいうと、先様は、

そりゃ、そちらの所で検査したものでござろう。
検査機関というものは、ときおり・・・
地場産業には甘いものでござる。
と、のたまう。

同じ検査機関だというのに、なぜでござるか!?
と、おいらが問い詰めると、先様は平然とした顔で、
そりゃ当たり前だよ・・と、言い放つ。

地場産の試験場は、地場産業の品物を作る側の目線で検査をし、
街の検査機関は、消費者の目線で検査をするから、
おのずと産地より検査の報告も厳しくなる・・っていうわけさ。と

だから、厳しい目と甘い目の間には、一ランクもの開きが出るときがあると言うもの。
それゆえ、お屋敷では必ず街の検査をするのだと。

はぁ・・・それは知らなかったわい。
おらんところでは、おまえんところの品物は一番だ、間違いがねぇ。
これ以上のことは、何処もできねぇんだから、ここが多検査結果が少低くても、
全然大丈夫さ。
ほかのものにゃ・・できっこねぇって!
などど公の検査機関に言われて、その気になっているものも多い田舎の産地
鼻高々で街に行って、あっちゅうまに鼻をくじかれて帰ってくるのが関の山っちゅうことかいの。

それじゃ・・・志も高く、大海に出た途端、
溺れちまう・・って事にもなりかねないじゃないか!!
なんてこった・・・


井の中の蛙にならぬよう
大海へ出でも溺れぬよう
産地でこそ、消費者目線の厳しい検査をしてもらわなくては!!

そのほうが品物の出来も向上し、
お買い求めくださるお大臣さんたちにも安心してもらえ、
どちらもに利があると言うもの。
頼みますぞよぉ。。。


おいらの売り歩く品物を作っているところは、他の海を知らぬお方。
検査屋さんの甘い言葉にほだされて、
これ以上のものは、よその所じゃできねぇんだとよと、いきまいている。
そうじゃないんだ、もっと腕を磨かねば・・と、
何度言っても暖簾に腕押し。。。
あ~ぁ。。お願いしますよぉ。。

優しさも、時には毒になりまする。
後でひどい目を見るよりも、向上心を持たせる一言をと願いまする。







その道がとても厳しいものであっても
だからこそと チカラが出せる
そんな自分でいたいもの

でも甘い言葉は そんな気持ちを
途中でへし曲げてしまうから

どうぞ優しい気持ちで
厳しく見守り続けてください

こんなことでは負けたくないと
誰もが気を張ってます






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